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東中野ポレポレ 「六ヶ所村ラプソディー」 中立って? [日記]

東中野ポレポレへ行って来ました。

JR中央線の東中野駅前すぐのところにある映画館です。

ドキュメンタリーを中心に独自上映をする事でとても有名な映画館。

2004年、青森県六ヶ所村に原発で使った燃料からプルトニウムを取り出す再処理工場が建設されました。
猛烈な反対運動もありました・・・でも再生工場は完成し、六ヶ所村の人たちは賛成の人も反対の人もその場所で生きていく選択をするしかなくなりました。

六ヶ所村の風景が映るたびに、聞こえてくる強い強い風の音。

「やませ」と呼ばれる海から吹く強い風。
再処理工場の脇に風力発電用の44基の風車が建てられた丘は、「風の谷のナウシカ」を思わせました。
本当なら村を守る風でしょう。
でもひとたび再生工場で事故が起こったら、風下にある村は放射能の風に襲われることになります。

知らないことばかりでした・・・。

再生の過程で出る放射性廃棄物・・・これは大気と海洋に排出されます。
岩手沖を通り、千葉にまで達すると言う話も聞きます。
この海域の海産物は、私たちの口に入ります。

2007年、今年、稼動します。
いったん、稼動し始めたらもう戻れない・・・。

映画の中の忘れられない言葉。 
一生懸命お米を作っている普通のおばさんの言葉。

『中立って言葉は一見かっこいいけど、実際は「考えない」って事、「その方がラク」って事でしょう?』
『中立って言ってる人は「賛成してるわけじゃない」って自分を安心させているところがあるけれど、賛成しているのと同じなのよ・・・」

何も行動しなかったら、容認しているのと同じだ…。

上映が終り、席は静まり返りました・・・。

監督 鎌仲ひとみさんのお話を聞くこともできました。

そのお話の中に水俣の話が出てきました。
かって、えらい学者さん達が「薄まるし海が浄化するから大丈夫」と太鼓判をおして、その結果・・・。

もうすぐ水俣の甘夏が届くね。
被害者である水俣の漁民が陸にあがり、自分たちは決して加害者にならない!と決めて育てた甘夏。
生活クラブに入った時、「水俣の甘夏」の取り組みについて先輩たちからよく聞かされました。

今年は水俣病が公式に確認されてから50年の年です。
もう一つの水俣が六ヶ所村に始まっている・・・違うでしょうか?


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コメント 4

ひさごん

何故猛烈な反対があるのに、国は推し進めてきたのか。
たぶん、将来プルトニウムを自前で欲しいからだと思います。
核兵器を持てる国になるためにどうしても再処理工場を持ちたいのだと思います。
でもイギリスのシェフィールドの再処理工場の近くでは小児癌が多発しているそうです。
もしあなたの子どもが癌になったら・・・?
何も悪い事してない子どもが病に苦しみ先立つとしたら・・・
チェルノブイリの事故のあとも子供たちに甲状腺癌が多発しました。
子どもが先立つほど悲しいことはない。未来を喪うほど辛いことはない。
添加物のない安全な食品をは選んで手に入れられますが大気が汚染されたら、そこに生きている人は強制的に放射能を浴びて生きてゆかねばなりません。
本当のことを知ることは時には気が重いことですが、本当に大切なものを守るためにはまず真実を知る事が大切だと思います。
by ひさごん (2007-01-28 09:32) 

パク

私も苫米地さん(向こうには苫米地の名前が多いんですよ)の言葉にビビーンときました。
「(中立は)楽だよね。だって賛成してないと思っているから、自分の心自分で自分をね。でもその中立の怖さみたいなのを誰も、考えないの深くね。」

自然を愛し、稲を愛し、稲に話しかけて育てる苫米地さんってすごい!
ひえ(田んぼにとっては雑草)の除草はもちろん除草剤を使わず、「が~みが~み」って手でかき混ぜて取っていくところもすごかった。

鎌仲ひとみさんが舞台挨拶なさったんですね。
よかったですね。土・日観に行ったらそういうチャンスがあるかもね。
by パク (2007-01-28 09:43) 

non♪

「都会に住む人たちに向かって、放射性物質で汚染された海産物は怖い!と脅すのではなくて、やませというこの厳しいけれど豊かな自然と共生しながら生きていくこともできる・・という事を知ってもらいたい・・」と、この映画の主人公の1人、花とハーブの里をつくった菊川さんの静かな言葉が沁みました。

次回の花束の「いまを考える」で鎌仲さんに登場していただきます。映画上映に間に合わなかったのがとても残念ですが、映画製作の背景や「水俣」を描いた土本さんとの対談が興味深い「ヒバクシャ」という本を取り組みます。良かったら手にとってね。
by non♪ (2007-01-28 12:07) 

ビオラママ

「何で知らなかったんだろう」・・・と言うより、「たくさん情報はあったはずなのに、どうしてココロに届いてなかったんだろう」・・・って思いました。

鎌仲さんは、聡明で素敵な方でした。
お話はとてもわかりやすく、劣化ウラン弾の話やエコといいながらその実まったく逆の効果を生む偽エコの話・・・全て私たちの生活に直結していることにあらためて気づかされました。

遅い?
ううん、気づいた時が始まりだよね。
普通に毎日の生活の中で、できることを1つでもアクション・・・だよね。うん。

次回花束楽しみにしています。
「ヒバクシャ」も早速読むね。
by ビオラママ (2007-01-28 17:16) 

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