SSブログ

いたずらラッコのロッコ 神沢利子 この世は・・・ [お気に入りの本]

2004年6月、とてもおだやかな昼下がり。

とある閑静な住宅街の一角にある緑の美しい一軒のお宅におじゃましました。

神沢利子さんのご自宅。

この日、私は「本の花束」の巻頭インタビューのため先生のご自宅を訪れたのです。
日の光の注ぐ素敵なリビングに通していただいて、緊張の面持ちで先生のお話をうかがいました。

神沢利子さんと言えば、
「ちびっこカムの冒険」や「くまの子ウーフ」・「フライパンじいさん」・「銀のほのおの国」「むかしむかしおばあちゃんは」「流れのほとり」・・・本当にたくさんの本を書いておられます。

でも私が一番好きなのは・・・

いたずらラッコのロッコ」 

子どもの頃から大ファンでした。
小さかった頃一番好きだった本は?
と聞かれたら絶対にこの本。 

ロッコが天の大男のお鍋の星を取りに行く話。
なきむしイルカのカンタとイルカ飛び競技会に参加する話。
ロッコのおじいちゃんのパイプの昔話・・・。

本の手触り・紙のにおい・・・今でも覚えています。

いまでこそおなじみのラッコですが、昭和30年代まったく知られていない生き物でした。
おなかに置いた石に貝をぶつけて食べるしぐさ。
おなかの上の赤ちゃんをクツクツ毛づくろいするしぐさ。
ワカメをクルクル巻きつけて眠るしぐさ。
まだ見たこともない生き物たちのお話に胸をドキドキさせて読みました。

先生は80歳のお誕生日を記念して出版された新しい絵本「鹿よ、おれの兄弟よ」をご自身で読み聞かせてくださって・・・思わず感激で涙。
(というかもう取材の最中から涙をこらえるのに必死で・・・そのくらい憧れの作家でした)

「童話を書くとき大切になさっていることは?」との問いに

「この現実の世界は実にきびしいけれど、それでもこの世はよいものだと、幸せになれる・・・世界が丸ごと入っているようなそんな本」であることだとおっしゃっていました。

本日1月29日。
先生、お誕生日おめでとうございます。

私たち大人は、子どもたちに安心して過ごせる世界を残さなければなりませんよね?!


nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(2) 
共通テーマ:グルメ・料理

nice! 0

コメント 4

はおw

わー、ワタシも「いたずらラッコのロッコ」
大好きでした。
この本がきっかけになって、ラッコの生態をすごく調べた覚えもあります。

神沢利子先生に御会いになってたんですね。
いいなあ・・・ト思いつつ、こうして感動を分けて下さってありがとうございます。
by はおw (2007-01-30 01:13) 

ビオラママ

おおっ、そうですか(^^♪
嬉しいな!
この本あまり知られてないかもって思ってた。

長新太さんの絵がまたいい!

何年か前、書店で手に取ったら硬いビニールカバーでさみしかった。
私たちの頃は、紙質の装丁で手触りよかったよね。
by ビオラママ (2007-01-30 12:28) 

はおw

あんまり知られていないのかなあ?
神沢利子さんみたいなお話書きたいなあと思ってたから、ワタシにとってはすごく大切な1冊なんですが。
かなり昔にETVの人形劇で「いたずらラッコのロッコ」やってたんです。
でもラッコがとってもグロテスクにみえて、ショックを受けました。
長新太さんの絵もほのぼのと可愛くて、好きでしたから。

先生の著作では「くまの子ウ−フ」が一番有名かも知れませんね。

そうそう、このエントリーで、また読みたくなっちゃったんだけど、ビニールカバーになってるんですね。
子供が手にとる本は手触りも大切ですよね。
by はおw (2007-01-30 15:33) 

ビオラママ

そうなんです。
表面がツルッとして、冷たくて、固いの。
丈夫っちゃ丈夫なんでしょうけど・・・。

ロッコの次に好きなのが「ちびっこカムの冒険」。
カムがお母さんのためにイノチノクサを取りに行くところ、北の海の父さんを助けるところ・・・うぅ、懐かしくて泣けてきます。
by ビオラママ (2007-01-30 20:53) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。